クリニックの診療方針
基本的には病状に合わせた薬物療法です。薬の種類や量は患者様により様々ですができるだけシンプルで少量投与を心がけています。また、気になること、思っていることを話すこともストレス軽減に重要であり、カウンセリングの基本です。医師には守秘義務がありますので他人には言いにくいことでも安心してお話しください。
主にうつ病、パニック障害、社交不安障害、適応障害、双極性障害、統合失調症、認知症などの治療を行っています。
こんな症状でお悩みの方はご相談ください。
- なんだか気分が落ち込む
- やる気がでなくなった
- 不安を感じる
- 最近体がだるい
- 眠りにくくなった
- 食欲がなくなった
- 好きなことも面白くない
- 自信がなくなり、自分を責める
- イライラして怒りっぽくなった
- 誰にも会いたくなくなった
- 遅刻や休みが多くなった
- ひどく息苦しくてドキドキするが検査は正常だった
- 潔癖症や確認行為(戸締り、ガスなど)で生活に支障がでてしまう
- 人の視線が恐い
- 周囲に見られている感じがしてつらい
- 親の物忘れがひどくなった。
上記の症状が出現し、なかなか改善しない場合はご相談ください。
内科で異常ないといわれた方もご相談いただけます。
主な疾患
-
うつ病
気分がゆううつで落ち込む、なぜか悲しい。好きだったことにも興味がなくなるし、やる気が出てこないし・・・味も分かりにくくておいしくない。仕事しようとしても集中できないし頭も回らない。なんかしんどい・・・こんな自分は生きる価値がない、死んだ方がまし・・・などと考えてしまうのがうつ病です。治療の基本は休養と薬物療法です。うつ病のタイプにもよりますが、お薬の効果がでやすいです。その一方人間関係のトラブルなど一時的なストレスが原因であれば環境調整で改善することがよくあります。
-
認知症
高齢化が著しい現在、認知症も増えました。認知症は、記憶障害が目立つアルツハイマー型認知症、性格変化が目立つ前頭側頭型認知症、幻覚が見えてパーキンソンのような歩行障害や振えがみられるレビー小体型認知症、脳梗塞を繰り返し、階段状に悪化する脳血管性認知症に主に分けられます。その他、興奮、易怒、被害妄想などに家族は困惑します。一緒に住んでいる高齢者の方が、最近、「あれ、何か今までと違う」と思われた時はご相談ください。
-
双極性障害
若い頃から、調子がすごく良い時と絶不調な時を繰り返しています。でも自分はそんな性格だと思っている方が多いです。受診のしばらく前から落ち込みがひどくて、仕事にも行けないし、身の回りのこともできません。すごくだるくて眠くて一日寝てしまいます。食欲はないけど時々過食になります。それでうつだと思って受診されます。調子がすごく良かった時のことを思い出すと、当時は何でも楽しくて、自信があり、積極的で一日中活動し、寝なくても疲れ知らずでした。ちょっとおしゃべりすぎてうるさいと言われたり、意見が合わなくて些細なことで喧嘩してしまったこともありました。お金も使いすぎました。トラブルもあったけど、あれが本来の私で、また、あんな風に戻りたいと言います。このような方は双極性障害で現在うつ状態になっている可能性があります。双極性障害とうつ病では薬物療法が違うので医師としては診断に気をつけたいところです。
-
不安障害
1. パニック障害
突然パニック発作を起こします。家の中でも外出中でも。予測できないのでいつも不安です。パニック発作中は胸が苦しく心臓がドキドキして息ができなくて手足は冷たいし振えてきます。これで死ぬのかと思ってしまいます。でも救急外来へ行っても異常ないと言われてしまいます。このような方はパニック障害が疑われます。2. 広場恐怖
苦手な場所で不安が強まりパニック発作が起こることがあります。例えば、電車に乗っているとパニック発作が起こる方がいます。過呼吸にもなって、電車を降りて休んでいると落ち着きます。怖くて電車に乗れなくなります。同じように飛行機やバス、高速道路、お店などすぐに逃げ出せないところが苦手で恐怖を感じてしまいます。生活に支障がでることがあります。3. 社交不安障害
人と話すときにひどく緊張します。人前で字が書けません。見られていると思って、変に思われていないか気にしてしまいます。皆そんなに自分を見てないのは分かっています。あまりに緊張、不安が強くて、声がでなくなったり、手が振えたり、頭の中が真っ白になります。時にパニック発作をおこすこともあります。だんだんと職場やお店など人がいるところに行きにくくなることも多いです。4. 全般性不安障害
些細なことをひどく心配して止まらなくなります。例えば、健康診断を受けたけど、「重大な病気が見つかるのではないか」と考えてしまって怖くて落ち着かず、眠れません。結果は何も問題ありませんでした。それでも何かの手違い(例えば他人の血液と間違えたなど)で異常なのに正常となったのではないかと心配です。気になって別の病院でもう一度検査してもらいました。その結果も大丈夫だったので少し安心しました。他のことでも気になると同じように心配し過ぎてそのことばかり考えてしまいます。半年以上こんな感じが続いています。5. 強迫性障害
例えば・・・触れるものが汚いと思ってしまいます。何回手を洗ってもばい菌とか汚れがついているように思ってしまいます。手を洗いすぎてひどい手荒れです。入浴にも数時間かかり、水道代も高くなって家族に怒られました。そんなに汚くないのは分かっているのにやめられません。無理して洗わないようにしたら、すごく不安で怖くなってしまって、すぐにまた洗い始めます。他に戸締りやガスの元栓も気になって寝る前や外出前に確認してしまいます。何回も確認するので時間がかかって遅刻したこともあり、生活に支障が出ています。カギの確認のために何回もドアノブを回すので隣人からうるさいと怒られました。このように必要ないとわかっているのに同じ行動を繰り返したり、同じことを考えてしまいます。 -
統合失調症
例えば、大学生の方が勉強に集中できなくなったと訴えてきます。頭が回らない感じです。何か気になることがないかと聞いていくと「信じられないと思いますが」と前置きして「皆が自分を監視している・・・そのことをある組織が命令していて、あいつを調べろと聞こえてくる」といいます。そのような話を聞きながら統合失調症を疑ってさらに問診を進めていきます。
この病気の発生頻度は一般人口の0.7%~0.9%、若年で発症することが多く、症状は精神活動全般にわたり多様です。現代精神医学の基礎を築いたスイスのブロイラーは連合弛緩、両価性、自閉、感情障害を基本症状としています。連合弛緩とは論理性に乏しく話にまとまりを欠くこと。両価性とは同一対象に対して愛と憎しみのように相反する感情や意志が同時に起こること。自閉とは、現実の世界から離れて自分の世界の中で生きること。感情障害は状況にそぐわない感情表出が出てきたり、感情があまり出てこなくなります。その他にも幻覚、妄想などが認められることが多いです。統合失調症は大変奥が深く個人差も大きく診断治療が難しい疾患です。
初めて受診される方へ
はじめメンタルクリニックは予約優先(初診は完全予約制)です。まずはお気軽にお電話でお問い合わせください。ご来院の際は健康保険証、服薬中の薬があれば内容のわかるもの(お薬手帳など)、転院の場合は可能なら診療情報提供書(紹介状)をご持参ください。受付には予約時間の15分前までにお越しください。
相談室について
診察室以外に、プライバシーに配慮した相談室を設けています。